
黒緑系御影石。インドの緑系では代表的な石材です。小目と緑黒系の色のバランスが美しい石で、石目が細かく、色が濃いのが特徴です。分類は閃緑岩。見掛け比重3.092。吸水率も低い優秀材です。耐久性にも優れています。産出量は多くありませんが、インドの緑系の石の中では手頃な値段の石です。同じインドのグリーン系墓石では、「M1−H(エムワンエイチ)」がありますが、SRの方がMI-Hより紋様が細かくて、艶がとても美しく、MI-Hよりも値ごろです。ペイント無しで彫刻をきれいに見せたい場合、価格的にはSRまでと言われています(SRは中間よりすこし高めの価格帯)。花等の彫刻も美しく映えます。
日本では、高級墓石材として、和型墓石に使われることが多かったようですが、最近は洋型墓石、デザイン墓にも使用されています。
値ごろで美しい組み合わせとしては、SRを墓石本体に使用し、外柵にグレー系のアーバングレーを使用する、などの例があります。本体の彫刻部分がキラキラグリーン系に輝き、美しい墓が出来上がります。SRが「セーラムグレー」など、他の名称で呼ばれることもありますが、石材店のつけた商品名のようです。インドの石材は、産地の名前をベースにつけられていることが多いので、聞き慣れない名称の場合は、産地を確認して正式名称を確かめるとよいでしょう。
御影石は、兵庫県御影地方で、本みかげと呼ばれる花崗岩の最高級品が産出されたことから広まった名前ですが、現在は墓石の半分以上は外国からの輸入石材です。黒御影はインドの他に、アフリカ・スウェーデンから輸入されていますが、インドの御影石は、吸水性の低さと硬さが特長です。