
マルチカラーレッドは、インド産の赤御影石です。
御影石は、国産、外国産を合わせると、何百種類もあり、色で大きく分けると、赤系、白系、黒系、青(緑)系、グレー系などがあります。一般に御影石は、黒・赤・白の順で高級だと言われています。赤系御影石は、赤の発色がとてもよいので、墓石だけではなく、建築石材としても広く使われています。柱や、階段、縁石、舗装用敷石、壁タイル・床タイル、床スラブ、フロアタイル、キッチンカウンター、洗面台、ワークトップ、窓台、幅木、彫刻、小さなところでは、マウスパッドなどにも使用されており、高級感溢れる空間演出が可能と言われています。
赤系御影石の種類はそれほど多くなく、他には、ニューインペリアルレッド、パラディソ、オーロラ、クリスタルブラウン、マルチカラーレッド、ヒマラヤブルー、山峡紅、中国マホガニー、G562などがあります。日本で採れる墓石用の御影石は、うすい灰色のものや、白色、桃色のもので、赤色と黒色はほとんど外国産しかありません。国内産の赤御影石は、岡山県の万成石(桜御影)が赤御影石の分類に入りますが、万成石は赤色というより桃色なので、赤の発色が鮮やかな赤御影石は、外国産しかないと考えてよいでしょう。
このうち、マルチカラーレッドは、赤の地に、独特の大きな、黒いマーブル模様の石目を持っています。模様がどこにあらわれるかによって、イメージが違ってきますので、実物を見て確認したほうがよいでしょう。模様が独特なので、色合わせはとても難しいと言われています。大胆な、うねるような流れのある模様は、個性的なお墓を建てたい方に人気があります。比較的明るい印象のお墓になるでしょう。和型ではなく、デザイン墓石、洋型墓石によく使用されています。カラフルなお墓を作りたい場合に向いている石材です。(洋型のお墓には、赤御影石の他、黒御影石や桜御影石が使われることが多いようです)。赤と黒の混じり合った色柄は変化が多く、ほんとうにきれいな石です。石の質としては、風化に強く、摩耗しにくく、耐久性があると言われています。非常に硬い石です。採石量は比較的安定しています。耐水性にも優れており、公共の建築物等にもよく使われる石材です。