
インド産黒御影の総称。インド産黒御影は、種類が数十種類以上あります。インドは黒御影石の宝庫と言われ、品質・供給量ともに、全体的に安定しています。黒御影の中では、インドの黒御影石は、もっともよく使用されており、建立後にキズが入ったり、変色・色ムラが比較的少ない石だと言われています。
PAN(パン)は、クンナムと並んで高級材と言われている石。黒御影石の中で、代表的な墓石材です。高級感のある見た目の割に、クンナムに比べると安価だと言われています。極細目の、仕上がりがとても美しい石です。三文字のアルファベットは、大抵、単純に産地名を表しています。PANの産地は、パイスール地区。石目が細かいので、文字を彫刻してもきれいに仕上がり、絶品と評価されています。黒雲母の数も少なく、硬度が高く、石目も細かい、黒に最も近い色彩の石です。建立してすぐのときは真黒ですが、建立後、3年くらいすると色が落ち着いてきます。日本国内において、長く墓石として使用されてきた信頼と実績があります。部位としては、主に石塔に使われています。
PTRは、PANにかわる極細目の黒御影石です。目が非常に細かいため、原石の選別がとてもシビアです。艶を出すのには技術が要ると言われています。
LK-01という石も極細目で、PTRと似ていおり、以前は品質が不安定だと言われたこともありましたが、現在は極細目の石の主流となっています。
YKDは、インド産黒御影の中で代表的な石材です。原石ブロックが大きいため、大材もとれます。インド黒の中では、手頃な値段の石です。黒い部分は、黒雲母、角閃石、磁鉄鋼、透明部分は石英、白い部分は斜長石、グレーの部分はカリ長石です。
PONは、透明感があり、やや青目の入った石。高品質ながら低価格を実現している石。価格と品質のバランスがとれており、人気の石材です。
JJも、安価で、やや荒目の石。輝く雲母が特徴的な石です。
M10は、黒地に細かい緑の目が入った石。
他にも、産地名が石材の名前となっているものとしては、BVR:ビバノール(ビバヌール)、MU:マンガロール、PON:ポナチなどがあります。 類似の石が多いので、インド産の極細目の石を「PANタイプの石」「インド黒」と総称する呼び方もあります。