
「吹雪石(ふぶきいし)」は、福島県船引町産の青色形御影石です。深山で採掘されているため、「深山吹雪石」「深山ふぶき石」「深山ふぶき」とも呼ばれています。奥深い山で採掘される、その神秘的なイメージにふさわしく、墓石としてめずらしい色合いの石材です。墓石といえば一般的に、グレーか、あるいは黒か白がほとんどですが、この「吹雪石」は、濃い青色という、珍しい色彩の墓石です。全体的には、中間色のグレーの色味に近いですが、青みと石目の強い、中目の花崗岩です。希少な色彩で、国産の石材にも、輸入石材にも、類似の色目の石材はありません。「深山石」とも呼ばれ、また、よく似た名前の石材に「新深山」という石もあります。「浮金石(うきがねいし)」が採掘されている黒石山が、ほんの目と鼻の先にあります。
限りある石材を有効利用するため、丁場に無理をかけず、計画的に採掘されています。採掘量が少なく、希少性がありますが、それは資源が枯渇しつつあるのではなく、長期的な見通しをたてて採掘されているためで、供給そのものは安定しています。品質重視で採掘・出荷されており、信頼性の高い石材です。長期間安定供給される、ということは、墓石のその後のメンテナンスのことを考えたとき、重視したい点です。
高級感のある割に、手ごろな値段に設定されています。公共の建造物としては、福島空港、三春ダムにも使用されています。
吸水性は低く、色ムラや、黒玉、きずなどはほとんどありません。日本の暮らしにあった、上品な風合いの石です。和型のデザインにもとてもよく合います。長尺ものにも対応しています。主に外柵に使用されることが多いですが、石塔にも使用されます。石塔と外柵の両方に「吹雪石」を使用することで、とても雰囲気のよいお墓になります。艶がよく、変色の少ない石材です。石目は粗めです。採掘量が少ないため、高級品として取引されています。白い長石の模様が粒状に混ざっていることから、「吹雪」と呼ばれています。雨上がりに黒ずんで見える特徴がありますので、イメージを確かめるためには、実際に建立された墓石での確認が必要です。年間採石量は3,500トン。