
七山みかげは、佐賀県産の銘石です。「天山石(てんざんいし)」とおなじ、佐賀県唐津市の福岡県境に近い七山山系(佐賀県唐津市七山村)にて採掘される、中目の青御影石です。透明度の高い、青い石目が特長です。佐賀県・天山山系付近で採掘される御影石には、七山みかげのほかに「天山石」「富士みかげ」「椿石」などがありますが、それぞれ採石場が異なり、個別の銘柄です。中国への委託加工が増え、「七山石」が「天山石」として販売されている場合もあるため、購入の際には確認する必要があります(七山石を中国で加工し、逆輸入したものが天山石として販売される、など)。ものによっては加工時に石目合わせがされていないものもありますので、見本などではなく、現物を見て購入されることをおすすめします。
他の石材との比較では、七山みかげは、天山石とは若干色目が異なり、青味が深く、大島石や青木石と比較して色目が濃いのが特徴です(※なお、強度がとくに高いのは「富士みかげ」です)。
国産石材の中では、硬さ・吸水率の低さともに国内最高クラスを誇り、墓石材として優れた性質を全て兼ね備えている石材です。雨が降ったあともほとんど変化しません。経年変化もほとんどなく、錆が出たり、色が変わったり、苔が蒸したりすることなく、永代にわたって、建立時の美しさを保ち続けることのできる石材です。九州や、関西方面で高級墓石材として人気の高い石材です。日本の風土における耐久性は抜群と言えるでしょう。