特に決まりやしきたりといったものはありませんが、一般的に好まれる方角とそうでない方角はあります。
よく南向きや東向きが好まれますが、これは日当たりを考慮してのものです。ご先祖様に正面から明るく日を浴びてほしい、ということですね。同じく一般論になりますが北向きは嫌われることがあります。
上記の日当たりに関連していいますと、北向きに配置しているとお墓の影が墓前に落ち、お参りの際に立つ位置が暗くなってしまうことがあります。またその他にも、北側が嫌われるのにはいくつか説があります。
亡くなった方の枕を北に向けて安置する「北枕」を連想させるので良くないという説。日本では古来、北側を上座としていたため、参拝する人が上座である北側に立つ配置は亡くなった方に対して失礼だという説などです。
しかし本来北枕とは、お釈迦様が亡くなる時に聖なるチベット山に頭を向けて横になったという言い伝えから来ており、元々「縁起が悪い」ということではありません。
また現代では上座の方角も特に決められているわけではないので、気にするほどではないでしょう。
また浄土真宗では「西方浄土」といって、西の方にお浄土があるという考え方がありますが、これにも解釈が複数あって、亡くなった方(お墓)が西へ向かう向きが良いのか、亡くなった方がいらっしゃると思われる西を参拝する人が向く向きが良いのか、解釈が分かれています。
こうして見ると宗教的にこの向きがいい、ということは言い切れませんが、日当たりの問題は残ります。
しかし霊園によっては既に向きが決まっていたり、周囲のお墓との関係で向きを選べないことがよくあります。
事前に霊園を含めた関係者とよく話し合い、亡くなった方も参拝される方も気分の良いお参りになるよう考えておくのが良いでしょう。
どちらがいいのかは迷うところです。
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