
G623は、「ジー・ロク・ニー・サン」と読みます。「G603」と並び典型的な中国福建省の石です。日本における中国産の墓石としては、最も有名で、ポピュラーに使用されている石です。とくに、外柵材として、全国の墓石に使われており、「外柵といえばG623」と言われるほどです。岩石分類は花崗岩。中国産石材が日本に輸入され始めた当初から使用されています。とくに大きな欠点の無い石材です。白系中目御影石。黒い部分は黒雲母、磁鉄鋼、角閃石、透明部分は石英、白い部分は斜長石、ピンク系グレー部分はカリ長石です。
採石丁場は中国の経済特区の一つである、福建省・厦門市内の都心部からわずかに離れたところにあります。海岸部に位置します。港に近いこともメリットで、その分輸入コストが安く、価格にも反映しています。丁場の規模はかなり大きく、たくさん採石できます。しかし、この海岸に湾岸施設を造る計画が進んでおり、港湾施設のコンテナヤードとなる予定で、「いずれG623の採石場はすべて埋め戻されてしまう」、と言われています。そのため、今後の採石は危ぶまれています。本当に閉鎖することがはっきりした場合は、メンテナンスのことなども考えると、よく検討して購入した方がよいかもしれません。が、これまで、なんども、採石丁場閉鎖の話が出ては消えてを繰り返してきており、その都度価格が変動するようなところもあります。使用量はたしかに、減少傾向となっておりますが、それでも、中国材としては今も最大の輸入量を誇っています。
錆なども出ないと言われています。経年変化が少ない石として、定評のある石です。
「稲田石」によく似た石目で、薄茶系統の色合いを持っていることから「新稲田」「稲桜」などとも呼ばれています。白系の石材ですが、大きな、ごく淡い桜色の結晶が見られることから、地域によっては「桜御影石(さくらみかげいし)」と呼ばれているところもあります。インテリア業界では、キッチンのワークトップや洗面台などにも使用されており、国産ローザ・ベータ御影石とも呼ばれています。中国石材の中では、日本で最も多く使われている、良質で安価な石材です。硬質で、大材も取れます。主に外柵に使われますが、近年は墓石本体にも使われています。見掛け比重2.645t/m3。中国産石材で、最初の番号が6の物はたいてい福建省産です。(17は黒竜江省、3は山東省)。そして、残りの2桁 に、その省から出た石の番号が採番されています。