追善供養は、先祖に対して供養を行い、成仏できるよう願うことを言います。自分の事ばかりでなく、他人の事を想うことにより、それは巡り巡って自分のところへ返ってくるという流れのことでもあります。“回向”という言葉があるように、自分が受け取るものを受け取らず、他人へ向けることで、それが善い行いとして認められ、ゆくゆくは自分に戻ってくるという教えのことです。追善供養を行うということは、祖先へ向けての供養になりますが、同時に自分への供養にもなるということです。
供養の方法はいくつかあります。まずは、年回忌の法要で供養を行うという方法です。一周忌などの忌日に、お寺でお坊さんに読経してもらいます。お坊さんには、法話などをしてもらい、徳とは何かについて教えを説いてもらうのも良いでしょう。そこに参加した人が、追善供養とはどのようなものかを改めて認識できる他、先祖を敬うこと、人を大切にすることとはどのようなことなのかを知ることができます。
また、お寺には行かずとも仏壇にて給仕する方法も追善供養の一つです。毎朝、生きている時のようにお水やご飯をお供えし、自分で読経します。できれば、読経は朝晩行った方が良いとされています。先祖様も、いつまでも子孫の心に宿っていたいと思っているものですから。 もう一つの別の追善供養方法として、お墓参りがあります。毎日お墓へ向かい、お参りをする人、月に1度、あるいは年に数回とタイミングを決めてお参りをされる人もいます。数に決まりはありませんが、定期的にご先祖様の事を思い出せるよう日課の一つとして供養を取り入れるのは良い方法です。ご先祖様をしっかり供養している家庭は、安定している傾向にあります。供養は先祖代々行われているものですので、追善供養を行う場合は、子供や孫を連れて行うと、代々受け継がれていくものとなります。
追善供養を行うと、様々な良い事があるとされています。まずは、仏様やご先祖様が喜びますし、彼らかに厄から守ってもらえます。また、ご先祖様のことを想うことで、縁というものを見つめなおし、絆を強めることができます。絆が強まれば、心安らかに豊かな生活ができ、これらの精神は親から子へと引き継がれていきます。信仰心が深く、感謝の心に満ちた家庭は非常に円満で、笑いの絶えない楽しい家庭となると言われています。その他にも、これらに付随して様々な良い事が待ち受けており、プラスのスパイラルが出来上がります。追善供養は、悪い気から抜けだし、悩みや恨みなどから解放してくれる力もあるのです。
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