霊地は霊場とも言われ、霊験あらたかなお寺のある土地のことを言います。日本三大霊地として、恐山、川原毛地獄、立山があります。恐山は青森の高野山、川原毛は秋田の湯沢市、立山は富山にあります。恐山は、慈覚大師円仁によって30余りの霊地を統一して高野山へまとめたとされています。恐山の名前は、魚を咥えた鵜が山を越えるのを見て名付けられたと言われています。恐山は、恐山金剛寺として大きな修行場となりましたが、時代と共に引き起こった反乱によって焼失しましたが、釜臥山菩提寺として再生します。恐山は1万年以上前に噴火し、現在にいたるまで硫黄臭が漂い、まったく植物が生えていないことから地獄のような雰囲気がある場所です。恐山の境内は、死後に訪れる世界に例えられ、亡くなった人間は恐山に集まり、天へと昇っていくとされているため、現在でも多くの参列者が訪れ、故人の供養を行っています。
川原毛地獄も同様に多くの修行者が集まる場であり、女禁制の場所でした。月窓和尚や自学慈覚大師などによって作られ、血の池地獄や針山地獄など、136の地獄があるとされています。また、それと同時に極楽も存在し、温泉が湧いています。硫黄が発掘されるこの場所では、現在も参拝と共に温泉へ入りに訪れる人が絶えずいます。
立山は、恐山と川原毛地獄山に並んで信仰の山として知られています。立山は神仏混合の考え方があり、阿弥陀如来だけでなく、様々な神や仏が存在するとされています。しかし、明治時代に神仏混合の考え方は廃止されたため、現在は雄山神社として一つにまとまっています。昔から多くの信者が訪れ、参拝登山をしています。北アルプスの一部である立山連峰は、現在でもトレッキングや登山の名所として観光客が沢山訪れています。みくりが池、地獄谷、血の池などの景勝地は、世代を超えて愛される場所となっています。
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