水鉢は、故人に水を上げるために使用する鉢のことを言います。お墓では、棹石の手前にある石の一部として作られていることが多くあります。竿石の前には花筒、そして、香炉や花立がある石があります。この石の中心に、少し窪みがある石がありますが、その部分が水鉢となります。水鉢は、楕円形をしているものが多くありますが、中には四角いものもあります。深さもまちまちではありますが、数センチ程くぼんでいるものが一般的です。水鉢の両側には花立があり、お花が飾れる場所があります。香炉は、花立と水鉢の石とは別に設置されていることが多いですが、一体化しているものもあります。但し、香炉にはお線香を置きますので、お水が置いてある部分とお線香が置いてある部分でかなりの温度差が出てくるため、劣化が早まったり割れたりしてしまう危険性があります。一体化している石の場合は、あまりお線香を沢山置かず、数本で済ませる方が良いでしょう。
仏様は、お水とお香が好物と言われています。そのため、いつもお水を絶やさないこと、そして、なるべく頻繁にお香をあげることが大切です。水鉢があるのにも関わらず、いつもからからに乾燥していたのでは、ご先祖様が悲しんでしまいます。常にお水を絶やさないように追加することも大事ですが、お水は水アカができやすいので、水鉢の内側は定期的に掃除をし、アカが増えないように掃除をすることも大切です。
よく、水鉢をお供え物をする場所と勘違いされる人が多いのですが、実際はお水だけを入れる場所です。また、ペットボトルなどのお水を置いたりすると、カラスに攻撃されてしまう恐れがあるので控えた方が良いでしょう。湯呑みなどにお水を入れてお供えする人もいますが、水鉢があるのなら、水鉢にお水を入れるだけで良いです。
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