カロートは納骨棺とも言い、墓石の中に遺骨を納めるためのものです。もともとは唐櫃(からうと)という言葉が使われていましたが、これが訛ってカロートと呼ばれるようになりました。戦前までは殆どが土葬で火葬するという習慣はなかったため、カロートもあまり多くありませんでした。火葬は中国から伝わってきたもので、それに伴い埋葬方法としてカロートを用いる方法が広まりました。
カロートの大きさや形には、地上式、半地下式、地下式など様々なものがあります。一般的なのは和型の墓地の下に作られるタイプです。カロートの大きさは、1段が奥行き3尺、幅2尺、深さ1尺が基準となっており、一般的なお墓では、カロートが2段のものが多いです。カロートの内側は、地盤の関係で全てコンクリートで固めてしまうところもありますが、これは墓相的には良くないため、手前半分をそのまま土の状態で残しておくことが多くあります。土を出しておくことを底抜きといい、配水管などが設置されているような場所では底抜きは行いません。カロートは、1段につき幅が21センチある骨壷が6個入ります。段の上だけでなく、下や手前などにも置く場合は、もっと多くの骨壷が入ります。
和型墓地ではなく、壁墓地の場合も、カロートは地下式になります。カロートは既に作成されており、1段式のところと2段式のところがあります。地下式の場合は全体をコンクリートで覆っていることが多く、配水管も通っています。壁墓地の場合は、1段よりも2段式の方が多く、より多くの遺骨を納めることができます。地上にカロートを設置するような場合は、墓石の代わりにカロートを設置するようなタイプのお墓で、沖縄などに多くあります。地上にカロートを設置するお墓の場合、一家のお墓ではなく、親族を含めた一族が入るお墓であることが多いです。ここでは、数十体分の遺骨が納められるスペースがあります。
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