火葬は、遺体を焼却することを表します。現在の日本では、火葬が主流となっており、お葬式を行った後火葬場へ移動し、火葬を行います。骨になった遺骨を骨壷に入れ、お墓へ入れるという形です。
火葬は、19世紀あたりから火葬を行う習慣が日本に根付いてきたと言われていますが、6世紀頃にも火葬を行った跡が見つかっており、日本は古くから細く長く火葬という処理方法が使用されていたと考えられています。近年までなかなか主流とならなかった理由の一つとして、焼却技術が高くなかったため、火葬の際のにおいや煙などが強く、人里離れた郊外へ設置されることが多かったためと考えられています。近年では、土葬などよりも遺体をコンパクトにまとめることができ、埋葬した後の維持管理も手間がかからないため、主流になりつつあります。土葬は数年ごとに土地の管理をしなければなりませんが、火葬した遺骨は永久的に保管することが可能です。また、感染症などの危険性がないことと、墓地の場所が少なくて済むことからも、人の多く集まる土地でも埋葬できるところが利点です。
火葬の方法は、主に台車式が用いられます。高温で焼いても燃えない金属製の台車の上に、遺体が収められた棺を置き、火葬炉へ入れて焼く方法です。炉の中からは、上下左右からバーナーの炎が出ます。棺が燃え尽きた後は、上部からの炎で遺体を焼き、骨になるまで続けます。棺が燃えた後も、遺体は金属製の台車に乗る形になるため、遺骨も遺体の形をしたままきれいに残るのが特徴です。ロストル式といって、数本の鉄棒の間に棺を置き、バーナーで焼く方法よりもきれいな形で骨が残るため、どの部位の骨かがよく分かるのが特徴です。骨壺に入れる際は、はしを使用して骨を入れていき、きれいに頭蓋骨が乗るように収めます。大切な部分の骨は、遺族がはしを取り、収めるというやり方が主流です。西日本では、主要な骨だけを骨壷に収めますが、東日本では、なるべく全ての骨を収めます。
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