祭祀継承者とは、主にお墓を管理したり、年忌法要等を主催したりする人のことを差します。何を行わなければならないかについては決められた範囲はありませんが、継承者によって仏となった故人をお世話する人のことを言います。大概は、その家計のやり方や、檀家となっている宗派のやり方に沿ってお世話することになります。
継承者は、それらのしきたりや管理方法をしっかりと受け継ぐ必要があります。また、墓地の管理や法事の際のお金も支払う必要があります。法事などを行うと、親族などに連絡する手間などがありますので、金銭的にも手間もある程度かかってしまうものです。ただし、先祖を敬い、定期的にお祭りを行うというのは、日本の文化の一つとして大事にされてきました。祭祀は、心にふるさとを持つという意味では非常に重要なお祭りであり、祭祀を継承する人はその大事なふるさとを守り維持するための要となります。
通常、親が亡くなった場合は子供の1人が祭祀継承者となります。子が1人で親が2人亡くなった場合、お墓を2つ持つことになるかと思いますが、2つのお墓を1つにまとめたり、また親族の者が新たに亡くなった場合にお墓を一緒にするかどうかを決めたりすることも出来ます。通常は、どのお墓に入れるかなどといった細かい事は、他の親族と相談して決めるかと思いますが、最終決定権があるのは祭祀継承者です。
祭祀継承者は、相続者とは異なる場合があります。相続権があるからと言って、必ずしも祭祀継承者である訳ではありません。祭具やお墓は、あくまで祭祀継承者となった人が受け継がれるものですので、相続とは別に誰にするかを決める必要があります。祭具やお墓は、同時に財産としても扱われませんので、相続税の対象外です。
遺言書に記載されている内容で、相続権や祭祀継承者権でもめることがあります。祭祀継承者は、維持管理にある程度の金額が必要になりますので、遺言を書く場合は、祭祀継承者になる人には、それだけ相続権を多く配分するのがいざこざを減らし、気持ちよく家を守っていける最善で最良の手段だと思われます。
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