回向(えこう)とは、自分がこれまでに人生で積み重ねてきたおこないの中の、善にあたるものや功徳(くどく)を、自分に向けるのではなく、他人(先祖など)に回して向けることをいう。実際には法事や葬儀などに参列する人が、自分の功徳を故人に向けてくださいと、お参りをすることを指す。
供養と意味が混同されるされることが多いが、供養は先祖に物を備えたり、読経を説いたりすることを指し、やがてそれは自分の功徳に繋がるとされている。回向では、供養で得た功徳を先祖に回して向けることをいい、この2つの言葉は密接な関係があるが、意味は異なる。
浄土真宗では、自分が積み重ねてきた功徳を死者に回し向けることはない。浄土真宗のおしえでは、他人に回し向けるほどの功徳を持った人間はいないというものである。また、仏の祈りによって他人と共存して極楽を求めることを往相回向と呼び、極楽に生まれた人が他人を助ける源になるという考えを還相回向と呼ぶ。
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