引導とは、葬儀の際に導師と呼ばれる僧が棺の前で死者に向かって、死者が迷いのない安楽世界へ行くという悟りを得るように法語を唱えることを指す。まだ俗人の世界に未練がある死者に対して、正しい仏の道に導く意味合いがある。もともとは僧侶が亡くなったときに引導が与えられていたが、仏教が鎌倉時代あたりから普及するのに伴い一般家庭でも引導がおこなわれるようになった。
引導の種類や方法は、宗教の宗派によってさまざま形式があり、画一化されていない。また、原則として浄土真宗では葬儀において引導はおこなわれない。
現在では(よく時代劇などでも聞かれる口語)、「引導を渡す」のように、最後の別れの意味として相手にネガティブな最終宣告や縁を切ることを告げる際に使われるようになっているが、この語源は上記の仏語的な意味から来ているとされている。
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