お墓の建立を考える際、重要なことの1つは石材店選びです。決して安くない買い物をするわけですし、半永久的に残るものですから、納得のいく取引をしたいものです。 では、より良心的な石材店を選ぶにはどのような点を見ればよいのでしょうか。その判断ができる要素に見積書があります。見積書の内容を見れば、信頼に値するかどうかがわかります。その見積書は、石材店の販売姿勢がよく見えるものなのです。墓石の見積書において見るべきポイントとは何でしょうか。
墓石を購入する側は、その道のことはわからない素人であることがほとんどです。ゆえに、業者から見せられたものを「そういうものか」と納得してしまいがちですが、ここで提示される見積書で購入者が値段と内訳をすぐに把握できるものでないと、石材店が購入者の知識不足を見越して足元を見ている可能性もあるわけです。
石材店の中には、墓石本体や加工代、工事費などそれぞれの項目に関して「一式」と記載するようなところもあるようです。これではどこにどれだけの費用が必要なのかわかりません。購入者に詳細を説明しても仕方ないという見解の業者や、石種を安いものにして諸経費に多大な金額を上乗せするような方法を取る業者であったとしても、購入者には判断ができません。見積書において明細をぼかす業者は、費用の裏でからくりを働かせていたり、説明がずさんであったりなど購入者心理に寄り添ってくれるところでない可能性が大きいのです。理想を言えば、石種の品質・階級や加工費の明細、付属品、施工代・工事費の明細、諸経費などの内容が明記されているものの方がよいでしょう。
これは上記の項目とも多少重複しますが、お墓の建立にかかる値段で一番のウエイトを占めるのはその石の値段です。ここにどのような石が使われているかを明記されていない場合は、例えば「白みかげ」「青みかげ」と表現をぼかしながら、その中でもランクの低い石を使用されているパターンも考えられます。墓石の原料となる石には、原産国や銘柄・等級などが決められており、それによって価値も様々です。加工も国内か外国かでも価格に変動が出てくるため、石の品質表記が詳細である業者は真摯な取り組みをされていると言えます。
言うまでもなく、事前の石材店との打ち合わせでのイメージと実際に完成した墓に相違が大きいと、後々のトラブルにつながります。先々の代まで受け継ぐ大事で大きな買い物であるからこそ、購入者には充分納得してもらった上で施工に入るのが良心的な石材店の姿勢と言えます。見積もり段階で完成予想図や契約内容の提示がなされなければ、取引自体がずさんと判断するのはやむないことです。ただし、既製品の墓石を発注する場合は完成図が提示されない場合もあります。
購入者からしてみれば、安くなればなるに越したことはないと思いがちですが、これが落とし穴となることも多々あります。その値引き額は業者が頑張ったものではなく、工事の際に石材には適さない安価な材質のものを使用するなどのからくりが隠されていることが多いのです。業者間の価格競争によりこのようなことは随所で行われています。安い口車には乗らないようにすることが得策です。
このほか、やはり複数の石材店に見積もりを依頼することをお勧めします。明細は業者によって表記が違うため、一概にこういう見積書がよいとは言い切れませんが、より納得でき、より丁寧な説明がなされる石材店をこの時点で見極めることができるはずです。
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