お墓参りなどで墓石を掃除する際、ふと赤くなっていることがないでしょうか。
墓石の種類によっては、時間の経過とともに赤い色合いに変化することがあります。しかし、日常生活で墓石を詳しく知る機会は少なく、種類も分かりません。
ただ、墓石が赤くなる現象は、気持ちの面でも改善したいと思うところです。
今回は墓石が赤くなる現象で悩んでいる方達へ向けて、赤くなる原因や対処法をはじめ、墓石の種類や洗浄方法もご紹介していきます。墓石を常に清潔に保つためには、墓石の種類や性質を把握することが大切です。
まずは墓石が赤くなる現象の本質に迫ります。墓石が赤くなる現象は、特殊なことではありません。また、墓石の種類によっては、黒くなることもあります。
墓石が赤くなる現象とは、赤錆のことです。赤錆とは赤みがかった錆のことで、金属の腐食によって発生する劣化を指します。赤錆自体は多くの方が、1度は見たことのある現象でしょう。
墓石は基本的に石材で構成されていますが、中には金属が含まれた石も存在します。また、非常に多くの種類があり、細かく分類すると数100種類以上におよびます。
大まかに以下4種類に分けることができます。
そして赤錆の発生する石材は、墓石によく用いられている花崗岩の御影石でも発生しているのが特徴です。
墓石に発生する錆は、赤錆だけではありません。他にも黒い錆や墓石が欠ける程の錆などがあります。
赤錆は、御影石に含まれている赤鉄鉱が酸化することにより発生する現象で、表面が赤もしくは茶色のような色へ変化します。また、錆によって凸凹も発生します。
黒い錆は磁鉄鉱の性質が変化することで発生し、赤錆と同じく酸化の一種です。
赤錆と黒錆については、墓石の耐久性を大きく変える現象ではありません。しかし、磁硫鉄鉱と呼ばれる鉄鉱石を含んだ御影石の場合は、酸化と共に石材をぼろぼろにしてしまうのが特徴です。
そのため墓石が赤くなる現象よりも、酸化と共に墓石が欠ける磁硫鉄鉱を含んでいるケースの方が早急な対応が必要でしょう。
墓石には多数の種類があり、それぞれ錆の発生しやすさや光沢加減、表面粗さなど多くの違いがあります。
以下に、いくつかの墓石の特徴を簡単にご紹介します。
墓石に使用している石材は成分や色が大きく違い、耐久性や吸水性なども変わります。これから墓石を購入する方は、デザインだけでなく石材の種類にも目を向けてみましょう。
続いては墓石に赤錆が発生する主な原因を、分かりやすくご紹介します。墓石が赤くなる現象は、基本的に赤錆ですので錆の原因を把握しておくのがおすすめです。
墓石が赤くなる原因1つ目は、鉄成分の多い墓石の経年劣化です。錆は酸化によって発生し、時間の経過とともに錆の範囲は広くなります。また、墓石が赤くなる赤錆は比較的錆やすいため、完全に防ぐことは難しいところです。
墓石に選ばれている石材の中には、耐久性の低いものもあるため錆と共に劣化も進行しやすい可能性があります。石材の選定は業者の判断で決まるため、購入者側で判断・選ぶことはできません。
墓石が赤くなる原因2つ目は、他の部材・製品の錆がうつるケースです。たとえばお供えものに鉄が含まれる金属製品を選んでしまい、金属製品の錆が墓石にうつることもあります。
また、お供えものだけでなく、周囲に錆の発生している資材や部品があると錆がうつりやすいため、なるべく錆の原因となる物は避けたり近づけたりしないようにしましょう。
ここからは墓石の錆を落とす方法について解説します。墓石に発生した赤錆などは、落とせるケースもあるので個人で対処したい場合は、参考にしてみてください。
しかし、墓石の品質を保つためには、次の項目でご紹介するクリーニングに依頼することも検討してみてはいかがでしょうか。
墓石の錆を落とす方法の1つは、錆落としに特化した洗剤を使用することです。錆落とし用の洗剤は、ホームセンターなどで販売しているもので、墓石専用ということではありません。
そのため墓石の材質によっては、新たな劣化現象を招く可能性もあるため、使用する前に石材店へ相談・確認することが大切です。
錆落とし用の洗剤の使い方ですが、まず墓石を水と布で清掃し泥やホコリなどを取り除きます。そして、錆落とし用の洗剤をかけて、布やスポンジで赤錆を落とします。
あくまで一般的な錆取り用洗剤ですので、不安な時は確認もしくは別の方法をおすすめします。
錆落とし用の洗剤を使用することで、赤錆なども除去できることがあります。しかし黒い錆や、石材を欠けさせるほどの磁硫鉄鉱を原因とした錆の場合は、洗剤でふき取るだけでは落ちません。
いわゆる頑固な錆は、次の項目で紹介するクリーニングサービスを検討してみてください。
ここからは墓石の赤錆などを落とせない場合の、対処法についてご紹介していきます。錆は簡単に落とせないケースも多く、個人で対処しきれません。
墓石の錆を落とせない時は、お墓のクリーニングを専門に請け負っている業者へ依頼することをおすすめします。
お墓の清掃業者は墓石屋を兼ねている場合と、クリーニングを専門にしている場合などさまざまです。
サービス内容は、以下のような墓石に関する幅広い作業に対応しています。
墓石の錆抜きの前にも行わる洗浄作業は、業者によって方法が異なります。一般的には、手作業で洗剤と布やスポンジで、丁寧に清掃します。
錆抜きは、墓石が赤くなる赤錆などを専用の錆抜き剤を使用し、墓石への影響に配慮しながら丁寧に錆を除去してくれます。
ただし、クリーニング業者によって技術力は変わるため、複数の清掃業者へ見積りを依頼して内容や費用を比較検討しましょう。
墓石の清掃を依頼する場合は、錆だけでなく他の汚れなども確認した上でまとめて相談することが大切です。
墓石は風通しなどによって、苔やカビなどが発生します。主に湿度や温度が高いと発生しやすい現象で、汚れの範囲が小さかったり早期発見できたりした場合は通常の清掃で落とせます。
しかし、長年の苔やカビの場合は個人の清掃で難しいため、クリーニング業者へ依頼しましょう。
墓石の水鉢や雨水などが当たりやすい箇所は、水アカの発生しやすい部分です。広い面積は、手作業で清掃できるため、比較的水アカを落としやすい箇所でしょう。
しかし、手の届きにくい部分は、水アカが溜まるため、細い清掃用具などを使用するか、クリーニング専門業者へ依頼することがおすすめです。
他にも水や不純物の含む水分が浸透することで、墓石表面にシミとして残ります。シミも一般的な清掃では除去が難しいため、業者へ依頼することが効率的でしょう。
墓石の錆や汚れは初期段階であれば、除去できることもあります。そこで個人が定期的に行える、墓石の清掃方法について簡単にご紹介します。
墓石の清掃は、基本的に水と布・スポンジなどで傷が付かないよう、丁寧に拭いたり誇りを取り除いたりといった方法をおすすめします。
錆取り剤などもありますが、石材の成分と相性が悪いと変形や変色などに繋がります。汚れが溜まる前に、丁寧に水洗いと拭き掃除を徹底しましょう。
また、外観チェックを行い、異変を早期に発見することも墓石を長持ちさせるために必要です。
墓石赤くなる原因は赤錆で、御影石など鉄成分を含む石材で発生します。また、黒錆など錆にも種類があり、一般的な清掃では落とせないケースが多い傾向です。
赤錆や黒錆などが発生していたり、錆と同時にひびや欠けがあったりした場合は、石材店や墓石クリーニング専門業者へ相談しましょう。
また、墓石の建て直しの必要がある場合は、当サイトの墓石ナビで墓石工事業者へ複数見積りはいかがでしょうか。他社での見積りと比較して、44万円や59万円など費用を抑えられた実績もあります。見積り依頼は即日で完了するので、まずは無料一括見積りの利用を検討してみてください。