墓石の種類と形について【墓石ナビお役立ちコラム】

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墓石の種類と形

お寺や霊園に行った時、「お墓の色が違う」とか「あのお墓は変わった形をしてるなぁ」と気になったことはありませんか?

今回は、墓石にはどんな種類や形があるのかご紹介していきます。

石の種類

まずは、墓石にはどんな石の種類があるのかをご紹介します。

お墓に使用するのに良いと言われる「石種3条件」

お墓に使用する石として良いと言われるのは、次の3つの条件に当てはまるものと言われています。

  • 硬いこと
  • 水を吸いにくいこと
  • 長持ちすること

石の種類は主に4つ

墓石に使われる石材には様々な種類があります。
石材は取れる産地によって色や材質、耐久性が様々で、その風土に合った石材が墓石として使われています。

墓石に使う石材は、大まかな分類として「花崗岩」「安山岩」「閃緑岩」「斑レイ岩」の4種が挙げられ、産地や成分などにより300以上の種類があります。

墓石のほとんどは御影石(花崗岩)

現在墓石に使用されている石材のほとんどが御影石(花崗岩)です。

御影石は瀬戸内海沿岸をはじめ、茨城県、福島県、愛知県で多く産出され各産地により目の粗さや色合いが異なります
そして、その8割以上が輸入されたものです。
御影石の種類は何百種もあり同じ御影石でも硬度がそれぞれ異なります。

安山岩は東の横綱石

安山岩はマグマからできたもので、地表付近で急に冷えて固まったものです。

安山岩は江戸城築城に使用された神奈川県真鶴の小松石が有名ですが、東の横綱石とも呼ばれて根強い人気があります

閃緑岩

閃緑岩は,安山岩と同じマグマからできたものです。

安山岩は地表付近で急に冷えて固まってできるのに対し、閃緑岩はそれが地下深部でゆっくり冷えて固まってできたものです。
閃緑岩は、白い斜長石、黒〜黒緑色の輝石類、普通角閃石どがモザイク状に集合してできています。ある程度の黒雲母を含むものもあります。

御影石に似る場合もありますが、全体的に黒っぽく安山岩よりきめが粗いのが特徴です。
黒御影石とも呼ばれています。

硬度の高いものは光沢が長持ちする

お墓に使用するのに良いと言われる「石種3条件」でもご紹介しましたが、石の硬度は重要な要素です。
硬い石ほど光沢を出すのに手間はかかりますが、一度磨き上がてしまえばその石の艶はとても長持ちします。

高度の低い石は避けた方が良い

硬度の低い石は、硬度の高い石の逆になります。
硬度の低い石の中には、吸った水をはき出しにくいものもあり、その場合はしみ込んだ水が寒冷地などでは凍って割れることがあります
硬度の低い石で墓石を建てるのは避けた方が良いでしょう。

鉄分を多く含んだ石も避けた方が良い

鉄分を多く含んだ石がありますが、水と融合して錆が出る可能性が高いので避けたほうが良いでしょう。

石の素材と値段は一致しない

では、硬度が最も高く最も水を吸わない石が値段が高い石なのかというと必ずしもそうとは言い切れません。

石は天然素材のため、人気があって産出量が少ない石ほど希少価値がついて高額になります。
つまり、「石質が悪いから安い」「良いから高い」とは一概に言えないということです。

ブローカーに気をつける

墓石に使う石の特質は一般の人ではなかなかわかりません。
そのため、そこに「ブローカー」や「にわか石材店」が入り込むチャンスが生まれ特売品が出回るというわけなのです。

墓石の色

続いて、墓石の色についてご紹介していきましょう。

関東より西は白系統、北は黒系統

一般的に、関東より西は白系統、北は黒系統の石を使った墓石が多くなります

御影石のように、黒系統の石がたくさん出た東北地方では建立されている墓石の65%以上が黒御影石を使った墓石です。

地域によってはほとんどが御影石です。関西方面は全くその逆になります。

地元で産出された石に影響

なぜ、関東より西と北では墓石の色が違うのでしょう。
実は、昔地元で産出された石の色に起因しているからなのです。

仏教の基本色は赤青黄白黒の五色

「黒石は良くない」などという話を聞くことがありますが、仏教の基本色は赤青黄白黒の五色です。
この色どれ一つ欠けても極楽浄土はできないと阿弥陀経にも書かれています。
従って「黒はいけない」「赤はいけない」などという根拠はまったくありません

墓石の形

最近は趣のある形をした墓石を多く見かけるようになりました。
ここでは、墓石にはどのような形のものがあるのかご紹介していきます。

和型と洋型

現在建立されている墓石は、大きく分けると三段型の和型とオルガン型の洋型に分類されます。

三段型の墓石は江戸時代から

三段型の墓石は、江戸時代中期頃より一般庶民が建てるようになったお墓の形です。
その原型は五輪塔とも言われていますし位牌を形どったものとも言われています。

当初は仏塔として、人が亡くなると一人一基ずつ墓石を建立しましたが、家制度の導入とともに家墓、代々墓となり仏塔としてのお墓は形骸化しました。
仏塔としての形だけが今日まで継承されているというわけです。

洋型の墓石はあっという間に広がった

洋型墓石は、仏塔としてのお墓が完全に形骸化した昭和初期に出始め、あっという間に全国に普及しました。
そして現在では、家制度が崩壊、核家族化、少子化が進みお墓も家族墓、夫婦墓、両家墓、個人墓、永代供養墓など急速に多様化しています。

墓石も、人によってあるいは求めるお墓によって様々な形になりました。
特に近年は自分らしいお墓作りをする人が増え、洋型墓石はデザインを競う時代に入り素敵でユニークなお墓がたくさん見られるようになりました。

一般的な墓石として五輪塔もある

和型・洋型のほかに、一般的な墓石として五輪塔があります。

平安時代中期頃にできた、仏の姿を表し森羅万象をかたどった伝統的な供養塔です。
お釈迦様の遺骨が納められた塔を原形として、古来インドの地水火風空の五大(要素)思想に基づいて作られたもので、報恩供養を願って建立される代表的な供養塔です。

お墓は形は作る人の自由

こういう形はいけないとか、宗教を無視した新型墓石はいけないなどと言う人もいますが、そんなことはありません。
どういう形の墓石を建てるのかは建てる人の自由なのです。

墓石の大きさや文字

これまで、墓石の種類や形についてご紹介してきました。

次は、墓石の大きさや墓石に刻む文字についてご紹介しましょう。

お墓の大小は関係ない

お墓は一概に「大きいお墓がよい」「小さいお墓は悪い」というものではありません。

大切なのは、故人への供養の心を込めて作られたお墓であるということです。
例え小さくても心のこもったお墓であれば、気に入った墓石で予算に応じて作るのが良いでしょう。

墓石に刻む文字の歴史

墓石に文字を刻むようになったのは平安時代の終わり頃のようです。
当初は経文や梵字を彫りましたが、室町時代に入って仏の種子、仏像、名号、題目などが彫られるようになり仏塔としての性格が顕著になりました。

江戸時代には、庶民が建立するようになった三段型の墓石は、棹石の正面頭部に宗派によって仏を表す文字を入れ、その下に「南無阿弥陀仏」「妙法蓮華経」「南無釈迦牟尼仏」などの題目を彫り、側面に仏弟子となった故人の戒名、法名を記しました。

明治時代に入ると仏を表す文字や題目が欠落し、家紋や個人俗名が刻まれるようになりました。
大正から昭和にかけて民法に家制度が導入されると、仏塔としての個人墓だった墓石は家墓、先祖代々墓となり、仏弟子の証として刻まれた戒名も墓誌(法名碑)に記されるようになり、仏塔としての墓石は完全に形骸化し墓石に刻む文字への制約もなくなりました。

そして、家制度が崩壊し核家族化、少子化が進んでいる現代、お墓も急速に多様化し墓石に刻まれる文字も想い想いに好きな文字や言葉、絵柄が刻まれるようになりました。

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