こぶ出しとは墓石の上に施される加工の一つです。墓石にはさまざまな加工が施されており、墓石の頭部に段を付ける加工がこぶ出し加工と言います。平らな墓石の上に、少し幅の狭い屋根を付けた形です。屋根は角が丸く、こぶ出しのような形をしています。こぶ出し加工をすると、頭部が平らな標準型の墓石よりも上品に高貴に見え、古くからよく用いられています。天井部分にお水が溜まらないため、劣化を防ぐことにもつながります。標準型よりも少々手が加わっているため、値段は上がります。
こぶ出しはまた、香を入れておくための収納箱でもあります。仏教などで、香炉でお香を炊くための道具の一つとして用いられています。こぶ出しから派生してできた言葉はたくさんあり、ネコが四本の足を隠して地面の上にうつぶせに座っている姿も、こぶ出し座りと呼ばれ、この姿勢を取るネコを見て、こぶ出しを作っているね、というような表現をします。
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