火葬とは、近年日本で一般的な葬儀のスタイルです。その昔、日本では土葬も多く見られました。しかし土葬は、衛生上の問題があると懸念されています。感染症で亡くなった人を土葬にすると、その菌が完全に死滅せず、土を介して人間に感染することが懸念されるのです。また土葬にすると、腐敗菌が発生します。腐敗菌に人が触れないためには、それなりの広い土地が必要になってくるのです。しかし現代の日本で、人口分の土葬用の土地を用意するのは不可能な事です。特に東京・大阪・名古屋といった人口密集地で土葬をするのは、とうてい土地が足りず不可能なのです。
またかつては沖縄の奄美地方では風葬なども見られました。しかし、臭いなどがきつく自然に腐敗することを待たなければならず、腐敗菌の繁殖も酷く、大変不衛生なものでした。また風化した後は、骨を洗う手間があるために、現在では風葬は見られなくなっているのです。日本では土地の問題や、衛生面を考慮して広く火葬が一般化しているのです。
火葬はかつて、仏教伝来と同時に日本に伝わってきたとも言われています。日本人には仏教徒が多く、また浄土真宗が火葬を強く勧めたこともあって、日本に普及して言ったとも考えられているのです。また日本人は無宗教の人も多く、火葬に対して抵抗があまりなく、火葬がこれだけ一般化したとも考えられるのです。火葬の前には、棺に遺体を収め、故人の好きだったものを一緒に棺に入れ火葬することができます。故人が天国でも好きなものを嗜めるよう、好きなものを一緒に入れて焼却してあげると故人も大変喜ぶのです。棺に入れるものは、燃えるものであれば何でも大丈夫です。
火葬が終われば、遺族全員で骨上げをします。親族がお箸を用いて、故人の足のほうから頭にかけて、骨を拾って骨壷に入れてあげるのです。箸を用いて骨を拾うのは、三途の川の箸渡しをするという意味合いがあるそうなのです。また足から順番に骨上げするのは、生前と同じ姿で骨壷に収めてあげる為なのです。そして骨上げした骨は、用意した墓に納骨されるのです。
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