墓石業者選定から墓石ができるまでの流れ【墓石ナビお役立ちコラム】

>>登録希望の石材店はこちら >>一括見積り開始

登録石材店募集中

地域を選択して対応可能エリアを確認

北海道・東北

関東

甲信越・北陸

東海

関西

中国・四国

九州


墓石業者選定から墓石ができるまで

お墓を建立したいと考えているものの、墓石業者をどのように選定すればいいのかお悩みの方は多いのではないでしょうか。
本記事では、主に、墓石業者の選定から墓石が完成するまでの流れについて解説します。

まずは情報収集

身内が亡くなった場合、先祖代々のお墓に埋葬するという方は多いです。
しかし遠くのお墓に埋葬するより、近くにお墓を建立して埋葬したいと考える方もいます。
何らかの理由でお墓が損壊して建て直す場合もあるでしょう。
また、お墓ではなく、寺院の納骨堂に納骨する方もいらっしゃいます。

お墓の建立は、殆どの人にとって、一生に一度あるかないかの出来事です。
「安いから」「何となく」という気持ちで業者を選び、建立することは避けましょう。

しかし、どうすれば良いのか分からない方も多くいらっしゃることでしょう。
まずは情報収集をじっくりと行いましょう。
親戚や親しい友人・知人に相談すると、付き合いのある業者を紹介してくれる場合もあります。
また霊園や葬儀業者、寺院などにも電話やメールで、あるいは、直接訪問して相談してみると良いでしょう。

情報収集するべき事柄としては、

  • 墓石建立の各要素(石材、付属物、工事費など)の相場
  • 墓地の永代使用料や年間管理費の相場
  • 墓地形態(公営墓地、民営墓地、寺院)や宗教・宗派による違い

といったものがあります。

なおお墓は身内が亡くなった後、すぐに建立する必要はありません
公営墓地の場合、区画使用者の募集・抽選が数年に一度しか行われないこともあります。
そのため、納骨する場所が決まるまで自宅の仏壇の近くに骨壺を置き、手元供養している方も多くいらっしゃいます。
慌てず、納得がいくまで情報を収集すべきです。

お墓の建立に関しては様々な要素が存在しますが、以下、本記事の主題である「墓石業者の選定から墓石が完成するまでの流れ」について解説します。

墓石業者の選定

墓石業者を選定する上で注意すべき点は、民営墓地や寺院の場合、指定された墓石業者以外の施工を認めないケースがあることです。
業者が指定されている場合、素直にその提携業者に施工してもらいましょう。
霊園や寺院との長い付き合いがある業者は、建立のノウハウも確立しているでしょうし、悪徳業者の可能性は低いと考えられます。

他方、公営墓地の場合は、墓石業者の指定はありません。
従って、自力で業者を探す必要があります。
民間墓地や寺院であっても、特に業者が指定されていない場合(または、複数の業者が指定されていて、その中から選択する方式の場合)も自分で探さなければなりません。

お墓を建立することは、一生に一度あるかないかという出来事なので、慎重に調査しましょう。
親戚や知人に対し、良い業者を知っていないか、尋ねてみるのも良いことです。

近年「終活」が注目されており、各地で終活イベントが行われる際、お墓に関する相談会が開かれていたりするので、そのような機会に相談してみるのも良いでしょう。

業者に電話をする、あるいは、直接訪問して問い合わせる前に、お墓を建立する区画の面積(縦横の長さ)を確認しておきましょう。
なお、1社だけではなく、複数の業者に相談するべきです。分からない点を質問し、回答の分かりやすさを含め、どういう業者なのか雰囲気を確かめると良いです。

業者を選定する上で、経験、工事代金、保証の有無が重要な判断材料となります。
経験については、過去の施工例(写真や実物)を見せてもらって確認しましょう。
工事代金については、複数の業者に見積もりを出してもらって比較しましょう。
最近は、後日損壊した場合の保証を付ける業者も増えてきているので、保証の有無も業者選定の判断材料の一つになります。

なお、「一般社団法人 全国優良石材店の会」(全優石)という石材店・墓石業者の業界団体が存在しており、日本全国で約300社が加盟しています。2年ごとに優良業者認定の審査が行われており、悪徳業者は排除されています。

全優石の公式サイトには、各地の石材店・墓石業者を検索するシステムが存在します。
この検索システムで近くの業者を探してみるのも良いでしょう。

墓石業者・石材店は、お墓を建立したら、それで終わりという関係ではなく、その後、補修工事などを通じて長い付き合いになる可能性もあるので、価格の安さだけで決めるのではなく、信頼できる業者なのかという観点も重視して業者選定を行いましょう。

墓石本体の費用

墓石は、大きさや材料、デザインによって価格が異なるものの、タイプ別の費用の目安は下表のようになっています(区画面積が1平方メートルの場合)。

デザインのタイプ価格
和型墓石50万円〜200万円(平均100万円)
洋型墓石50万円〜200万円(平均100万円)
特殊なデザインの墓石100万円〜200万円

上に示した価格は、石材として標準的な御影石(花崗岩)を用いた場合です。

ただし、御影石は天然素材であるため、白御影石や黒御影石など様々な種類が存在し、硬度や吸水性、鉄分の含有量などの物理的・化学的性質が異なっています。
このような性質の違いによっても、価格に差が生じます
また、墓石の大きさによっても価格は変動します。

なお大理石や特殊な材料を使用する場合は、上の表に示した価格よりも高くなります。
全優石の2014年のアンケート調査結果によると、墓石購入費用は100万円台が最も多いようです。

インド産や中国産など海外産の石材は国内産よりも安い傾向にあります。
ちなみに、採石場から最終消費者に届くまでの流通過程を追跡可能にしている業者も存在します。

建立費用の総額

建立費用の総額は、

  • 墓石本体(石材)の費用
  • 石材の形状加工費用
  • 墓石への文字彫刻費用
  • 墓石の設置費用
  • 付属物(卒塔婆立て、花立て、蝋燭立て、水鉢、香炉など)の本体および設置費用
  • 外柵・納骨棺(カロート)の本体および設置費用
  • 墓地の整備工事費用

などの合計となっています。

墓石本体の相場は既に示したので、それ以外の要素について、おおよその相場をまとめると、以下のようになります。

部品・付属品名称、作業内容価格
石材の形状加工費用数万円〜十数万円程度
墓石への文字彫刻費用数万円〜十数万円程度(文字数による)
墓石の設置費用数万円〜十数万円程度
卒塔婆立て(本体+設置費用)数万円程度
花立て(本体+設置費用)数千円〜数万円程度
蝋燭立て(本体+設置費用)数万円程度
水鉢(本体+設置費用)数千円〜数万円程度
香炉(本体+設置費用)数千円〜数万円程度
外柵(本体+設置費用)50万円〜100万円
納骨棺(本体+設置費用)10万円〜50万円
墓地区画内の整備工事費用墓地区画内の整備工事費用

以上を足し合わせると、お墓の建立費用は、総額で100万円〜150万円程度は必要になります。
なお、どこまで細かい内訳を出すかは業者によって異なります。
例えば、付属物の価格をまとめて提示するようなケースもあります。

山奥や都市の奥まった場所に墓地が存在する場合、車両が入り込めなかったり、建設用機械を持ちこめなかったりして、追加費用が発生する事例があるため、事前に確認しておきましょう。

本記事では主に墓石の建立について解説していますが、建立費用以外にも、墓地の永代使用料、年間管理費、僧侶に依頼する開眼法要のお布施などが別途発生することに留意が必要です。

ちなみに、宗教や宗派の種類によって、卒塔婆立てのような付属物の有無に違いがあります。
例えば、神道や浄土真宗では、教義上、卒塔婆(ストゥーパ)は不要とされています。
自分や家族が信仰する宗教・宗派ではどのような扱いとなっているか、お世話になっている寺院や親戚の年長者に確認してみましょう。

墓石工事契約の締結

工事契約を締結する前に、見積書や設計計画書、契約書などの書面をよく読み、納得した上でサインしてください。
分からない点があれば、納得できるまで何度も質問してみましょう。
高額な買い物なので、説明や契約の席でICレコーダーやスマートフォンの録音機能をONにし、いざという時のための証拠となる音声記録を残しておくのも良いでしょう。

設計計画書は、デザインに関する合意の有無の証明となる重要となる書類なので良く確認しましょう。
もちろん工事費用の見積書や最後にサインする契約書もしっかり読んで、必ず疑問点を質問し、後でトラブルになるのを避けるようにしましょう。

代金の支払い方法は、全額前払いもあれば、一部(頭金のみ)前払い、全額後払いなど、業者によって様々です。
また、業者によっては、ローンを組んで支払いを行えるケースもあります。
契約の際に前払いで支払う場合は、お金を用意して行きましょう。
支払った際には、領収証を忘れずに受け取ってください。

なお最近は、保証を付ける業者が増えてきています。
これは、5年間とか10年間といった一定期間に限り、人為的な損壊ではなく、自然に損壊した場合に無料補修工事をしてくれるというような内容のものです。

墓石の材料である岩石(御影石や大理石)は自然物なので、最初から微小なヒビが隠れていたり、内部に含まれる鉄分がサビの原因になったりして、雨風に晒される中でヒビが拡大していき、地震や台風などに襲われなくても、自然に大きな亀裂が生じてしまうケースがあります。
保証内容の詳細についても、しっかりと確認しておきましょう。

工事の施工

施工のプロセスは、「基礎工事」と「取り付け工事」の2段階に分かれています。

墓石建立は、基礎工事が必要か否かによって施工期間が異なってきます。
一般的に、基礎工事が必要な場合、完了までに1〜2ヶ月程度かかります。
既に基礎工事が終わっている霊園の場合、数日で完了します。

基礎工事では、鉄筋を組んで、コンクリートを流し込みます。
その後、1ヶ月程度、コンクリートが固まるのを待つ必要があります。
最近では、耐震性のため、基礎工事を重視する業者が多くなっているようです。

取り付け工事では、既に工場で製造済みの各部品を現場で組み立て、専用の接着剤を用いて接着していく作業が行われます。
数日で完了することが殆どです。

可能であれば、基礎工事において鉄筋を組んだり、コンクリートを流し込んだりする際や、基礎工事完了後に取り付け工事を行う際に、しっかりと業者が作業しているかを確認するため、工事の様子を見に行きましょう
また、後になって不具合が発生した場合の原因究明と責任追及のため、ビデオ録画や写真撮影をして証拠を残しておくと良いでしょう。

工事の完了

工事に立ち会うことが出来なかった場合でも、業者から工事の完了報告を受けたら、現地に行って業者立ち合いの上で施工ミスが無いかしっかりと確認をしましょう。
その場で気が付かない場合もあるので、様々な角度から写真を撮影しておきましょう。
帰宅後に写真を見ながら、改めて施工ミス(キズ、ズレ、傾きなど)の有無を確認すべきです。

施工ミスがあったことに気が付いた場合、すぐに業者に連絡し、補修工事(または工事のやり直し)をするように要求しましょう。
補修工事に応じてくれない場合は、契約解除や損害賠償請求を行うことも視野に入れましょう。
なお、時効の問題が発生してくる可能性があるため、なるべく早めに対処を行う方が良いです。

民法では、「売買の目的物に隠れた瑕疵があった場合、買主がその事実を知ってから1年以内であれば、契約解除および損害賠償請求ができる」(民法570条および566条)というような内容の規定があります。
詳細は、消費者センターや弁護士に相談することをおすすめします。

まとめ

これまで述べてきた墓石業者選定から墓石ができるまでの流れを示します。

  • 墓石や墓石以外の要素(墓地使用料・管理料、宗教・宗派の教義など)の情報収集

  • 複数の石材店・墓石業者に問い合わせて比較・検討

  • 見積書・設計計画書の提示

  • 契約書に署名・捺印

  • 基礎工事施工

  • 取り付け工事施工

  • 墓石の完成

  • 施工ミスの有無を確認

  • アフターフォロー(保証・補修工事)

お墓は、一度作れば、祖父母から親、子、孫へと何世代にもわたって使用し続けることになる重要な施設です。
お墓の建立は、1つの家族にとって「100年に1度」といわれるほどの滅多にない出来事です。

お墓を建立する際には、「安いから」とか「何となく」という態度ではなく、しっかりと納得いくまで調べましょう。
特に、信仰する宗教・宗派の祭祀の方法(墓石や付属物の形式・有無など)は、後になって親戚の間で問題になる可能性もあるため、お世話になっている寺院に尋ねましょう。

日本全国の石材店・墓石業者(約300社)が加盟している「一般社団法人 全国優良石材店の会」(全優石)という業界団体があり、その公式サイトで近くの業者を検索することが可能となっています。
どのように墓石業者を探したら良いか分からない場合、こうした検索サイトを利用するのも一つの解決策です。全優石は、電話(フリーダイヤル)での問い合わせも可能となっています。
もちろん、親戚や親しい友人・知人の伝手を頼って、優良業者を紹介してもらうことも有益です。

墓石は安いものは50万円程度からありますが、価格だけ考慮するのではなく、石材の品質とか墓石業者が信頼できるかどうかも考慮して決めるべきです。
平均的には100万円程度の価格の石材を使用する人が多いようです。

また、墓石本体以外の付属物や工事費用なども含めた墓石建立費用の総額は、安く見積もっても100万円から150万円程度はかかると覚悟した方が良いです。
業者によってはクレジットカードで支払うことが可能だったり、ローンを組める場合もあるようです。

なお、墓石建立費用以外にも、墓地(霊園)の永代使用料や年間管理費、僧侶に依頼する法要のお布施なども必要となることに留意が必要です。
家族や親戚の中で話し合って、費用を分割して負担すると良いでしょう。

高い買い物になるので、疑問点が生じた場合、納得いくまで業者に質問しましょう。
そこで不親切な態度をとる場合、建立後に補修が必要になった際など、長い付き合いを考えると不安が残るため、依頼しない方が無難でしょう。
また、業者との打ち合わせの席では、後でトラブルになった際の証拠として会話を録音しておくことも一つの選択肢です。

工事の際は、可能な限り、現場へ足を運び、写真や動画の撮影を行いましょう。
後に施工ミスが発覚した場合に、業者の責任を問うための証拠となります。
万が一、建立後に不具合が発覚した場合はなるべく早く業者に連絡し、補修工事を求めましょう。補修に応じてくれない場合は、消費者センターや弁護士に相談すべきです。
年月が経過すると、時効の問題が出てきたり、保証期間が過ぎてしまって、契約解除や損害賠償請求を行うことが困難になる可能性があるので注意しましょう。

本記事によって墓石建立業者の選定から墓石ができるまでに生じる様々な疑問を少しでも解消できましたら幸いです。

墓石の価格を詳しく知りたい方。
実際の見積りはどの程度になるのかを知りたい方。
墓石ナビ登録のお近くの優良石材店への一括見積りをしてみてください。

今すぐ一括見積もりスタート!

今すぐ一括見積りスタート